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夏は誰のもの

ひまわりの写真いよいよ受験生にとっての「勝負の夏」がやってきた。これだけ長期間・長時間にわたり集中して学習する機会は他にない。

6年生ともなれば、夏期講習は1日約8時間×20日+3泊4日の合宿(サマーセミナー)。近所の子供たちが山にプールに夏祭りにと休暇を満喫しているのを横目で見ながら、朝から勉強漬けの日々を送る教え子たちを見ていると、「かわいそうに」と思う反面、「だからこそ、その頑張りに報いてあげなければ」と改めて肝に銘じる。

共働きの家庭も多く、思うように仕事の休みもとれないなか、塾の送り迎えとお弁当作り、さらに家庭学習の管理に健康管理と、親にとってもまさに「試練の夏」だ。

「かわいそう」と思いながら「だからこそ自分も頑張るし、子供にも頑張らせる」・・その点では我々と保護者の思いは完全に一致する。ところがここ数年、この「蜜月関係」に水をさすような事態が進行している。

「先生、どうしましょう? 今年から8月25日が始業式になっちゃって、最後の4日間、夏期講習に出られないんです・・」

「ウチは急に夏の行事が追加になって、3日間出席できません。どこかで補講をしていただけませんか・・」

そう、最近は2学期の開始を前倒しにしたり、夏休み中の登校日を増やしたりする小学校が多いのだ。どうやら運動会など秋のイベントが目白押しで(祝日も多いし)、行事と授業時数を消化しきれないかららしい。こちらは年度初めに講習の日程を組んでしまっているので、迷惑この上ないハナシだ。

学校行事が無意味だというつもりはない。しかし週休2日制をゴリ押しし、今度は授業時数と行事の消化のために夏休みを削り、さらに「放課後プラン」だの、週6日制の復活だのと言われると、「『ゆとり教育』という妄言とそれを後押しする世論の逆風のなかで、必死にこの国の学力水準を底支えしてきた私塾と私学の苦労をなんだと思っているのか?」・・僣越ながら、「関係者」を代表してこう声を荒らげ、卓袱台の一つでもひっくり返したい気分だ。

  そもそも他国と比べても夏休みの期間は短いのに、なぜクソ暑い8月末から登校させる必要があるのだろう。一部の受験生と塾の都合を押しつけるつもりはないが、せめて納得の行く理由をご説明いただきたいものだ。