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受付スタッフの笑顔 

「明日からもう6年生たちは来なくなるんですねぇ」。入試激励会が終わった1月31日の夜、受付事務を担当しているスタッフがぼそりとつぶやいた。

私たちの塾では、受験が終わったあとも新中1生向けの授業を行い、中1の7月で「卒業」としているので、「来なくなる」わけではないのだが、週4日通い続けてきた教え子たちが姿を見せなくなるのは、やはり寂しい。

「お母さんがお弁当にお箸を入れ忘れた」「教科書を忘れた」「おなかが痛い」等々・・何も用がなくても、ただおしゃべりをしに来る子も大勢いる。来る日も来る日も彼らの相手をし続けてきた受付スタッフは、いつも笑顔で迎えてくれるし、なんでも相談できる、私たち教師以上に身近な、心を許せるやさしいオジサンやお姉さんなのだろう。

だから入試の早朝激励を受付スタッフが担当することになると、ほぼ例外なく「やった! ××さんだ!」と大喜びをする。教師としてはちょっとフクザツな思いだが、確かに600人近い生徒と保護者の顔と名前を一致させられるだけでなく、注文する弁当の好みまで覚えてくれている彼(女)たちは、我々にとっても本当に頼りがいのある大切な仲間だ。

不登校気味の子にとって、保健室がかけがえのない自分の「居場所」になることもあるし、私もかつて守衛室のおじさんのお蔭で辛い時期を乗り越えられたことがあった。

いまはどの学校の説明会でも「スクール・カウンセラーが心の悩みに対応しています」と宣伝しているけれど、週に何日か「相談室」で待機している臨床心理士より、毎日顔をあわせる受付のお姉さんや守衛のおじさんの方が、子どもたちが心を開いてくれる「身近な大人」になるケースも少なくないだろう。

仕事柄多くの学校を訪問する機会があるが、「受付窓口」の対応で学校の第一印象は大きく左右される。失礼な言い方で恐縮だが、「6年間、毎日こんな仏頂面で出迎えられるのかよ」と思うと、教え子を預ける気持ちが萎えてしまうこともある。

多くの新入生が入塾するこの時期、受付スタッフに負けないように、我々も最高の笑顔で子どもたちを出迎えてあげようと思う。