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勉強とごほうび、順番はきちんと

ダラダラとテレビを観てばかりじゃない?

「いつまでテレビ観ているの?はやく勉強しなさい!宿題、終わったの?今度の日曜日はテストでしょ?頑張らないと、またクラスが下がっちゃうわよ……」

わかってはいても、こんなふうに矢継ぎ早にお小言を言われると、ついつい言い返してしまうのが人間の性というもの。

「うるさいなぁ。いまやろうと思っていたところなのに、なんでいつもそんなふうにガミガミ怒るんだよ」

ひとしきりお小言を聞いたあとで机に向かうと、なんだか情けないやら腹が立つやらで、勉強にも集中できない。

皆さんも、こんな経験、一度や二度はあるでしょう。

大人は、仕事のあとに「カンパ~イ!」

みなさんはもちろん、まだお酒は飲んだことはないはずですが、テレビのドラマやCMなどで、会社帰りにオトナたちがビールのジョッキを持って、

「カンパ~イ!」

「(ごくごくごく)ぷはぁ~っ!うんめぇ~!」

な~んて、やっているシーンを観たことはあるでしょう。
私はビールをほとんど飲まないので、夜はもっぱらバーボン(ウィスキーの一種)ですが、「仕事のあとの一杯」のおいしさはやはり格別です。

「あ~あ、きょうも忙しかったなあ」

きょうも一日、朝から頑張ってたくさん仕事をした。だからこそ、仕事が終わったあとの一杯がおいしい。つまりこれは、頑張った自分へのささやかなごほうびなのです。

順番を逆にしてしまったら?

さて、「仕事のあとの一杯」は「ごほうび」として許されるだろうけれど、もしこの順番を逆にして、お酒を飲んでから仕事に行ったら、かなりマズいことになります(たぶんどんな会社でも、厳しいおとがめを受けて、下手をしたらクビになります)。

未成年のみなさんにお酒のおいしさを語ってばかりいると、ご両親からお叱りを受けるかもしれないので、別のたとえにしましょう。

思い切りサッカーの練習をして、汗をダラダラ流したあとの一杯の麦茶とか、砂漠をさまよい歩いて、ようやくオアシスについたときに口にした一口の水とか。たぶんその一口は、思わず「ぷはぁっ!」と言いたくなるくらい、おいしいはずです。

そろそろ皆さんも、私が何を言いたいか、わかってきたでしょう。

そう。ちゃんと宿題を終わらせて、「あら、よく頑張ったわね」とほめられて、それから寝る時間までのひとときにテレビを観るのと、先にテレビを観て、「いつになったら勉強するの?」と叱られて机に向かうのと、どちらの方が気分がいいと思いますか?

同じテレビを観るにしても、やるべきことをやってから観た方が楽しいと思いませんか?

まあ、そうはいっても、みなさんは朝から学校に通い、疲れて帰ってきて、そこから塾に通ったりするわけですから、

「先に宿題をやったほうがいいよ」と言われても、

「テレビくらいちょっと観させてよ」「30分だけでいいからゲームやらせてよ」

という気持ちになるのも、よくわかります。

その気持ちがよくわかるからこそ、あえてひとつだけ提案をしましょう。

まず3日間、机に向かう時間を決めよう

それは「机に向かう時刻を決めること」です。

「7時から10時まで勉強する」というように、勉強時間をきっちり決めるということではありません(もちろん、それができたら一番いいわけですが)。

たとえば、学校から帰る時刻が午後4時だとしたら、必ず「4時半に勉強机に向かう」というように、「勉強の開始時刻を決める」ということです。

学校の帰りに友だちに誘われても、疲れていても、おなかがすいていても、絶対に「4時半に机に向かう」という「掟」だけはきっちりと守ってください。

勉強の内容は「漢字の書き取り10分」でも「計算問題1ページ」でもかまいません。

とにかく「もうちょっとあとで」「おやつを食べてから」「30分だけテレビを観てから」というように自分を甘やかさず、まず決まった時刻に必ず一日の勉強の「スタートライン」につく。その掟を、まず3日守ってみましょう。3日守れたら、今度は3週間守ってみましょう。

千里の道も一歩から

もちろん、たった10分の漢字練習で、すぐに成績が上がるわけではありません。結局は、遊びたい気持ち、なまけたい気持ちを我慢して、目標に向かって努力することによってしか、夢はかなえられないのです。

でも人間の心なんて本当に弱いものだから、いきなり「明日から毎日4時間勉強する」と決めても、なかなか実現できるものではありません。だから、まずは小さな目標を達成することを積み重ねていくしかないのです。

ふだんは「学校から帰って、おやつを食べて、ちょっと休憩して…」だったのが、「学校から帰って、まず10分だけでも机に向かい、それからおやつを食べる」に変えるだけでも、お母さんがあなたを見る目も変わるはずだし、自分でも「やればできるじゃん」という気持ちになれるはずです。

3週間後には、みなさんの学習習慣も、そしてきっとテストの成績も、様変わりしていると私は信じています。