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ゲームからのメッセージ

 「妖怪ウォッチ2」というゲームソフトが発売1週間で130万本を売り上げたという。

 塾の教え子たちの「どんなゲームが好き?」と聞いてみると、6年生では「パズドラ」(パズル&ドラゴンズ)が主流だったが、2年生は男子全員が「♪ヨーでるヨーでる……」と「ようかい体操第一」(アニメ版『妖怪ウォッチ』のエンディングに流れる楽曲)踊ってくれた。

 何がそんなに面白いのかと思い、ゲームやアニメやグッズなどをリサーチしてみると、たしかによくできている。低学年の男の子ならハマらないほうが不思議なくらいだ。

 「なるほどなあ」と感心したのは、制作会社「レベルファイブ」の日野晃博社長のインタビューだった。

 「大人の目線で『君たちが見たことのないものを見せてあげるよ』と奇をてらったようなものではダメですね。子供たちは新しいものを見たがっているわけではないんです。なぜなら、経験の少ない彼らにとっては、見るもの全てが新しいものなのだから」(ファミ通コムより引用)

 中学受験の指導では、子供たちに「新しい世界」を見せ、その世界へと誘うことが我々の責務となる。「子供たちが見たがっているもの」だけを見せていたのでは、志望校には合格できないからだ。

 でもその責務を全うしようとするあまり、ついつい、「ほら、理科ってこんなに面白いんだぜ?」「歴史って奥が深いだろ?すごいだろ?」と、一人よがりの単なる押しつけに陥ってしまうことがある。

 夏期講習中は、初めて塾に通ってくる子供たちが大勢いる。彼らにとってはまさに「見るものすべてが新しい」はずだ。初めて中学受験の世界に足を踏み入れる彼らが、心から共感し、楽しむことができるように、「子供の目線」に立った教材を作り、授業をするにはどうすればよいのか。

 ゲーム業界からのメッセージに、我々も襟を正して耳を傾ける必要がありそうだ。