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女子校はやっぱり堅苦しい?

毎週楽しみにしていたドラマが、もうすぐ(12月21日)終わってしまいます。それは昨年の朝ドラ「あまちゃん」で一世を風靡した宮藤官九郎さんがはじめて手がけた学園ドラマ「ごめんね青春!」です。

小学生が見るにはちょっとNGな部分もありましたし、なにより6年生の皆さんは、観たいテレビを我慢して受験勉強にいそしんでいたことでしょうから、「ずるいよ先生だけ、好きなだけテレビを観て、好きなだけお酒を飲んで……」と怒られるかも知れませんが、まあ受験が終わったら、DVDでも借りてたっぷり楽しんでください。

このドラマは、あまりお上品な校風とは言えず、「偏差値」も低い仏教系の男子校と、厳格なキリスト教教育で定評のある名門女子校が、とある事情で合併し、共学校になる過程での、先生や生徒やその家族たちの愛と青春(?)を描いたコメディーです。宮藤さんの脚本の素晴らしさはいうまでもなく、登場する俳優さんたちも本当に芸達者で、最後まで楽しむことができました。

なかでも仕事柄とても楽しめたのが、「男子校」と「女子校」の校風が、いかにも「あるある~」とつぶやきたくなるように、面白おかしく描かれているところです。私自身は小学校から大学まで公立の共学校で育ったので、男子校の雰囲気を、身をもって体験したことはないのですが(もちろん、女子校の雰囲気も体験したことはありません)、卒業した教え子たちから聞く話や、学校説明会に参加したときの雰囲気から想像する限りにおいて、「確かに女子校って、こんな印象だよな」とか「自分が男子校に通っていたら、こんな毎日を過ごしていたかも知れないな」と、納得してしまう部分がたくさんありました。

「自由で楽しそう」…女子校の共学化で人気アップ
ちなみに、みなさんの志望校は男女別学ですか、それとも共学校ですか。

私がこの仕事を始めたころは、私立の中高一貫校といえば、基本的に男女別学でした。しかし最近は「共学校」を志望する受験生が多く、渋谷教育学園渋谷、広尾学園、かえつ有明などのように、女子校から共学校になって、急激に人気を集める学校が増えています。特に女子の受験生に「女の子ばかりの学校は気づまりがしそうでイヤ」「共学のほうが自由で楽しそう」という声が多いようです。

共学校には共学校の良さ、男女別学の学校には男女別学の素晴らしさがあるので、みなさんがそれぞれ心に決めた志望校に合格することを心から祈っていますが、もし男女別学(特に女子校)に対する固定的なイメージ、たとえばドラマのなかで描かれているような「しつけにうるさい堅苦しいお嬢様学校」という偏見にとらわれているとしたら残念なので、少しだけ女子校の弁護をしておきたいと思います。

むしろ元気な女子校…「男女」にとらわれず青春しよう
私の知っている限り、いまどきの女子校には「女らしくしなさい」といった、「良妻賢母教育」みたいな教育方針の学校は実在しません。むしろ女子校だからこそ、「女子だから」というおしつけがなく、男の子の目も気にすることなく、ものすごく元気に活動しているように感じます。

「ごめんね青春!」のなかでも、男子と女子が協力して「合同文化祭」の準備をする場面がありますが、やっぱり女子はクッキーを焼いたり、ウェートレス役を演じたり、男子は神輿をかついだり力仕事をしたりという「役割分担」になりがちです。他方、女子校の文化祭の準備風景をみていると、みんなで大工仕事をしてお芝居の舞台や大道具を作ったりしていますし、逆に男子校の生徒が調理をしたり、メイド服で女装したりしているのを見るのも(ちょっと気持ち悪いけど)とても微笑ましいものです。

思春期になるとどうしても「異性」のことを意識するようになりますが、まだ心身ともに「未熟」なうちは「男だから」「女だから」という意識を取っ払って、思いっきり「青春」してほしい。もちろん共学校には共学校の素晴らしさがあるのですが、別学だからこそ、そして中高生時代だからこそ味わえる独特の雰囲気というのも捨てがたいと、個人的には思うのです。

思春期の「不自由」…乗り越えれば、喜びも大きい
ちょっと説教臭い話になりますが、思春期というのは、いろいろな「不自由」を経験すべき時期だと思います。「携帯とかスマホとかを自由に使わせてほしい」「アルバイトをして遊ぶお金を稼ぎたい」「バイクの免許をとりたい」などなど、やりたいことはたくさんあるでしょうが、少なくとも大学生になるまではまだまだ「修行中」の身なのですから、いろんなことをガマンしなければなりません。

お酒もタバコも二十歳になってから。ガマンして「修行」を終えたからこそ、そのときに手にする自由のありがたみがわかる。自分の力で稼いだお金だからこそ、好きなものを買ったり、好きなところに旅行できたりすることが本当にうれしい。

いま、みなさんが置かれている状況も同じです。観たいテレビも我慢して、友だちの誘いも断って、必死に受験勉強をしているからこそ、それを乗り越えたときに手にできる喜びが大きいのです。

全力で勉強した結果…そこが「運命の学校」だ
そもそも「男女別学」「共学校」という分類は、それぞれの学校の個性のごく一部にすぎません。「進学校」と「大学付属校」では6年間の過ごし方が違うし、大規模な学校とこぢんまりとした学校も、それぞれの良さがあります。

所詮、小学生のみなさんが、それぞれの学校の校風とか教育理念について知ることのできる情報なんて限られているのですから、とりあえずはいま自分が思い描いている第1志望校に合格することだけを考えて、残り1か月あまり、全力で勉強すること。そして、もし武運つたなくその学校に合格できなかったとしても、結果的に進学することになった学校が、自分にとっての運命の学校なのだと思って、ドキドキ・ワクワクしながら新しい中学校生活に臨んでください。それが私たち教師にとって、そしてきっとみなさんのご両親にとっても、一番の願いなのです。