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新たなスタートを応援

2月下旬、中学受験を終えた小学6年生と保護者のための「進級パーティー」を開催した。
パーティーといっても、場所は区の会議室。乾杯のためのジュースもお菓子もなく、教え子たちに向けた我々教師のスピーチが続く、ごくごく地味な会だ。塾を開いて以来、少しずつスタイルは変わったが、一度たりとも「合格祝賀会」を開いたことはない。

不本意な結果に終わり、第2志望以下の学校に進学する子も、公立中学に進み再度高校受験に挑戦する子も、それぞれに「12歳の挑戦」をなし遂げ、新たなステージへと進んでいく。それに、これから7月までは、新・中1生のための授業も続くのだから、祝うべきなのは合格でも卒業でもなく、進級なのだ。

ただそれは決して「不合格だった子が参加できなくてかわいそうだから」などという同情心からの命名ではない。
終了後、母親の1人がメールをくれた。我が子から手渡されたメッセージの中身が書かれていた。

「『第1志望校が受かった時の喜びより、お母さん・お父さんが一緒に喜んでくれたことの方がもっとうれしかったです』という一文にすべてが詰まっているように思いました。勉強はもちろんのこと、“勉強よりも大切なこと”を教わった気がします。娘の成長がこんなにもうれしく感じたのは初めてだったので、感謝の気持ちも込めてメールを送ります」

自分を一番支えてきてくれた人が喜んでくれた。もうその時点で、どんなに豪華な合格祝賀会よりも素晴らしいお祝いを、子どもたちは手にしている。だからもう我々にできることは、新たなスタートを切るための応援しかないと思う。

いやこの会はむしろ、それぞれの思いを抱えながら参加してくれた教え子や保護者から、たくさんの元気をもらうことができた、我々自身の「進級パーティー」だったのかもしれない。保護者からのメールを読みながら、そんなことを思った。