啓明舎(けいめいしゃ)|難関中学受験名門/「算数の成績が伸びない」3つの欠点

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「算数の成績が伸びない」3つの欠点

みなさん、こんにちは。受験勉強、頑張っていますか?

今回は「ちゃんと勉強しているのに、なかなか算数の成績が伸びない」という人のためのアドバイスです。

もちろん、誰にでも得手不得手はあります。勉強を始めた時期がいつ頃かとか、どんな先生に教わっているのかとかによっても、成績の差は生まれます。だから、算数が超苦手な子でもこのアドバイスを読めば必ず算数の大天才に生まれ変わる・・・なんてことはありません(たぶん)。ただ、ちょっとした心がけや勉強する姿勢によって、誰でも成績を「伸ばす」ことができると私は信じています。

同じ塾で同じ先生に教わり、同じくらい勉強していても、成績が伸びる子と伸びない子がいます。私の経験上、「伸びない」子には3つの特徴があります。

消しゴムをたくさん使う…「算数が伸びない」その1

あなたは算数の問題を解いているときに、ずっと左手に消しゴムを握りしめていませんか?

問題を解かせ、教室内を巡回しているとき、「ん?この答えはちょっとおかしいぞ」と声をかけると、どこが間違っているのかも聞かずに、顔を真っ赤にして、全部キレイに消してしまう生徒がいます。さらに悪化すると、1つの式を書いては消し、1つ筆算してはまたすぐに消すということを繰り返すようになります。こういう生徒は絶対に成績が伸びません。

ノートを使って解いているのであれば、消さなくても次のページにやり直せば済むことです。塾のテストも入試問題も、たいていは「計算らん」が広くとってあるので、もし間違えたら、空いているスペースを使って解くだけのことです。
間違えた式や計算を残しておくと、あとで復習するときに役に立ちますし、そもそも消している時間がもったいないと思いませんか?

「キレイ好き」「消しゴム好き」の生徒は、低学年のころに、家でお母さんといっしょに宿題をやっていて、計算ミスをするたびに「ほら、またそこで間違えてる。何回言ったらわかるの?」とか言われていたのではないでしょうか。

消しゴムを使ってよいのは、テストの解答らんに間違えた答えを書いた場合だけです(図形の問題で,問題の図に間違った補助線を引いてしまった場合などは例外ですが)。

どうしても「癖」が直らない人は、問題を解くときに、できるだけ大きなサイズ(A4)のノートや白紙を横において、そこに式や計算を書くようにしましょう。ただし上のほうから順番に使っていくこと。どこに何が書いてあるのかわからないような、ぐちゃぐちゃな答案では意味がありません。

それでもダメならボールペンを使ってみましょう。「フリクション」という「消せるボールペン」なら、どうしても消さなければならない場合でも大丈夫です。ちなみに私は、算数の問題を解くときは、いつもフリクションを使っています。

必ず筆算をする…「算数が伸びない」その2

これも小さい頃からお母さんに「ほら、ちゃんと筆算しないから計算ミスをするのよ」と言われ続けたせいではないかと思うのですが(全部「お母さん」の責任にしてすみません…)、6年生になっても「12×3」とか「6+9」を筆算で解く生徒がいます。

1つの問題を解くのに、やさしい問題でも3~4回、入試の難問になると、ときには10回以上計算をしなければなりません。そのすべてを筆算で解いていたのでは、時間もかかるし、逆に単純な繰り上がりや繰り下がりでミスをしたりします。それに、どんなにていねいに筆算をしても、「÷2けた(以上)」の割り算や、分子分母の大きい分数の約分をするときは、やっぱり頭のなかで計算しなければ、いつまでたっても答えには辿り着きません。

また、「筆算」をしているときは、「問題を解く」ための思考回路が停止してしまいます。最終的に答えを出すときには筆算をするとしても、まず問題文を読み、条件を整理し、「まず速さの比を求めて、それから距離を比例配分して、最後にAB間の距離とBC間の距離を合計する」といった「解き方の道筋」を考えるときは、基本的に暗算しながら考えなければ、問題の全体像をつかむことはできません。

「暗算力」は、本来4年生までのあいだにできるだけ訓練しておくべきことであり、6年生になってから暗算練習をする時間的な余裕はないかもしれません。それでもあえて、1日10分でいいから、2けた・3けたのたし算・引き算や、2けた×1けたのかけ算の暗算トレーニングをしておくことをお勧めします。ちなみに、今年1月に出版された『大人のための「超」計算』(すばる社)という本は、「大人のため」ではなく、実は「中学受験生」のための本です。きっとみなさんの暗算力強化のために役立つと思いますよ(少しだけ「宣伝」です)。

ていねいに「板書」をノートに書き写す…「算数が伸びない」その3

「板書」というのは、先生が黒板(ホワイトボード)に書いた式やグラフなどをノートに書き写すことです。

「消しゴムと筆算のことはなんとなくわかるけど、どうしてノートをとっちゃいけないの?」と疑問に思う人もいるでしょう。「だって塾の先生も、『ちゃんとノートに書きなさい』って言ってるよ」と。

ノートをとることがすべていけないのではありません。「ていねいに」「書き写す」のがダメなのです。

6年生にもなると、1時間の授業のなかで、何問もの問題の解説を聞くことになるでしょう。それをすべて書き写すのには大変な時間と労力が必要です。「ていねいに書き写す」生徒は、実は頭のなかでは何も考えていないケースが少なくありません。ただ「作業」しているだけなのです。

どんな教材にも、ちゃんと解答と解説がついているでしょう。授業で解説するときは、生徒の理解度に応じて、少しグラフの書き方や表のまとめ方などをアレンジして説明しますが、基本的な解き方は同じです。だから、もしノートに板書を書き写す時間がなかったら、家に帰ってから解説をみながら復習すればいいじゃないですか。たしかに「入試によくでる典型題」や自分の志望校の過去問などを、「復習ノート」にまとめておくと「自分だけのオリジナルの参考書」を作ることができますが、必要な表やグラフは解答解説集からコピーして「復習ノート」に貼り付けることもできるのですから、そんなに必死になって板書を書き写す必要はありません。

何よりも大切なのは、集中して「説明を(耳で)聞く」。聞きながら「考える」。よくわからないところは「?」マークをつけておいて、あとでもう一度「質問する」。そして、板書には書かれていないけど、「これは大切なポイントだから、しっかり覚えておくように」と言われたことを、走り書きでいいから「メモ」すること。

どんな塾でも、本当に重要な問題は、必ず「テスト」や「再テスト」に出題し、夏期講習のテキストにも収録し、「直前対策プリント」のような教材のなかでもう一度出題してくれるはずです。つまり「何度でも繰り返し教えてもらえる」のだから、「板書写し」や「ノート作り」に必死になる必要はないのです。

塾によっても、先生によっても、指導の仕方は少しずつ違うでしょう。だから、私のアドバイスが「絶対に正しい」と押しつけるつもりはありません。ただ、少しでも「そういわれてみれば・・・」と思い当たる点が1つでもあるなら、一度試してみてはいかがでしょうか。