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SOSまでじっと我慢

私たちの塾では、2週間で1つの単元を学習し、隔週末にカリキュラムテストを実施している。
ただし、それは小学4年生の2学期から。あまり早い時期からテストに追われる勉強をさせたくはないからだ。
8月末、この「隔週テスト・システム」の始動直前の保護者会で、4年生の保護者に「少なくとも最初の1ヶ月は絶対に、ご両親がテスト直前対策特訓をしないでください」と話した。
カリキュラムが限定されているので、テキストをみれば、何が出題されそうか、おおよそはわかる。
テスト前日は、算数より社会や漢字などの暗記学習をしたほうが即効性が高い。でもそうした小ざかしい知恵を最初から教え込むのではなく、いろんな失敗をしながら、少しずつ自分で勉強のしかたを学んでいってほしいと思うからだ。
しかし個人面談やランチ会のおりに、「私は止めたのですが、主人がいきなりハイテンションで特訓を始めてしまって……」という何人ものママの告白を耳にした。テストの成績でクラスも変わるので、特に長男の場合、「少しでも良いスタートを切らせてやりたい」「親としてできるだけのことをしてやりたい」と思うのも無理はない。
しかしパパの猛特訓でとった好成績は長続きしない。
学年が進み、出題範囲が広くなると、詰め込み型の特訓では対応できなくなるし、やがて反抗期も訪れる。
成績が安定しているうちは、ほほ笑ましい"父子二人三脚"が続くかもしれないが、いったん歯車が狂い始めると、勉強時間の半分は説教か親子げんかに費やされるようになる。
私自身が受験生の父親として経験した過ちだから、身にしみてよくわかる。
「どうしても地理が覚えられないよぉ……」などと、子供からSOSがあったときに、ちょっと父親の威厳をみせてやる。
それまではじっと我慢して、我が子の失敗と成長を見守る。
受験生の親にとって最も困難にして最大の美徳は忍耐だと思う。