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「子供を守る」最大の使命

記録的な猛暑の続くこの夏。朝から授業が始まる夏期講習中は、夜中も教室のエアコンをつけっ放しにしている。
連日、最低気温27度ではビル内に熱がこもり続け、翌朝一番でエアコンを全開にしても、授業開始までに「温室」を「教室」に戻すのは不可能だからだ。
生物にとって最大の危険は水分を失うことである。そして身体の小さい動物ほど体温の調節が難しい。子供たちの生命を守るには、節電だのエコだのときれいごとは言っていられない。
それでも、次々に子供たちがやってくると、体温と熱気で教室内の温度はぐんぐん上がる。「先生、暑いよ~」という声があがり始めたとき、小学3年生のA子が突然帽子をかぶった。
「どうして帽子をかぶるの?」「だって暑いときは帽子をかぶりなさいって、ママが言ってたんだもん」「でも部屋の中だと、余計に暑くならない?」「あ、ホントだ~」
幼い子供たちはあきれるほど素直に大人、特に教師の言うことを信じる。しかも、彼らは、状況に応じて自らの身を守るための経験や知恵を持っていない。
このままでは授業日数や授業時間の短縮も検討しなければと頭を悩ませているのに、他方では「市政××周年記念」の航空写真のために、炎天下の運動場で小学生に人文字を作らせて、38人が熱中症で緊急搬送されるという理解不能な教育現場が存在する。
一昨年の夏には、顔から背中まで真っ赤なミミズ腫れを作って、臨海学校から帰って来た子供がいた。「クラゲがうようよいるのに、先生が『海に入れ』っていうから仕方なく入ったら、あっと言う間に大勢がクラゲに刺されたんだよ」。指示した教師は、率先して海に入ったのだろうか?いや、クラゲの怖さを知らないからこそ、こんなばかげた指示を出したのだろう。
教師を信じてくれる子供たちを守る。教育に携わる人間の最大の使命が何であるかを、人文字とクラゲの事件が如実に示している。